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建築コラム

高気密高断熱住宅の快適性とは?そのメリット・デメリット、注意点を詳しく解説!

はじめに

北海道で家探しをしている方は一度は『高気密高断熱住宅』という言葉を聞いたことがあると思います。
快適で経済的な暮らしを実現するために欠かせない要素で、北海道でマイホームを建築する場合にはもはや必須の条件です。本記事では、その概要からメリット・デメリット、注意点までをわかりやすく解説します。マイホーム建設をご検討中の方は、ぜひ参考にしてください!

断熱性能の高いおうちで、猫さまも快適に生活

高気密高断熱住宅の概要

高気密高断熱住宅は、建物内の隙間を最小限に抑え、断熱性能の高い部材(断熱材・窓など)を使用することで、外気温の影響を受けにくくした住宅です。
省エネルギー性を高め、光熱費を抑えた経済的な暮らしが可能です。
電気代・灯油代・ガス代がどんどん上昇している中、家計の負担を減らすためにも現在の北海道の家づくりでは必要不可欠な要素です。

高気密高断熱住宅のメリット

1. 光熱費の節約

高気密高断熱住宅は、外気の影響を受けにくいため、冷暖房の効率が向上します。これにより、室温を一定に保ちやすくなり、頻繁に温度設定を変更する必要がなくなります。結果として、光熱費の節約が可能です。

例えば、北海道の寒冷な気候では、冬季の暖房費が大幅に削減されることが期待できます。非高気密高断熱住宅に比べて、年間の光熱費が数万円程度節約できることがあります。
長期的に見ると、初期投資が高くても光熱費の削減によって投資回収が可能となります。

2. ヒートショックのリスク軽減

高気密高断熱住宅は、室内外の温度差を少なくすることで、ヒートショックのリスクを軽減します。
ヒートショックとは、急激な温度変化によって血圧が急上昇したり、急降下したりする現象で、心臓や血管に負担をかけます。特に冬場に、暖かいリビングから寒い浴室やトイレに移動する際に発生しやすく、高齢者にとっては非常に危険です。

北海道のような寒冷地では、このリスクが特に高いため、身体に負担を減らすうえで家の断熱性能・気密性能を向上させることは有効です。家全体の温度が均一に保たれやすいため、こうした急激な温度変化が少なくなります。これにより、ヒートショックのリスクが低減され、健康的で安全な住環境を提供します。

3. 家の寿命が延びる

高気密高断熱住宅は、結露が発生しにくいため、建物の劣化を防ぎ、家の寿命が延びるというメリットがあります。結露は、暖かい空気が冷たい表面に触れることで発生し、カビの発生や建材の腐食を引き起こします。

高気密高断熱住宅では、温度差が少なく、湿度も適切に管理されるため、結露の発生が抑えられます。これにより、建物の構造体が長持ちし、メンテナンスコストの削減にもつながります。また、カビやダニの発生も抑えられるため、健康的な居住環境を維持できます。

4. 防音効果

高気密高断熱住宅は、外部の騒音を遮断し、室内の音も外に漏れにくくします。これは、気密性の高さと、断熱材が音を吸収する特性によるものです。外部からの騒音が遮断されることで、静かな環境での生活が可能になります。

また、室内の音が外に漏れにくいため、プライバシーの確保にも役立ちます。例えば、赤ちゃんの夜泣きや楽器の演奏など、音に敏感な家庭でも安心して生活できます。このように、防音効果は、快適な居住環境の維持に大きく貢献します。

5. 洗濯物が乾きやすい

断熱性や気密性が高いことで、室内の湿度も一定に保たれます。これにより、雨の日でも室内干しの洗濯物が乾きやすくなります。外気温だけでなく、湿度も遮断されるため、梅雨の時期や雨の日でも室内は乾燥していることが多いです。

また、エアコンや空調を利用することで、室内の空気を循環させることができ、生乾きの臭いを防ぐことができます。さらに、洗濯物に花粉や黄砂が付着する心配もないため、アレルギーを持つ人にとってもメリットが大きいです。

断熱性能の高い家で快適に暮らすかわいい猫さま

高気密高断熱住宅のデメリット

1. 建築費用の増加

高気密高断熱住宅を建てるには、非高気密高断熱住宅と比較して部材や職人の技術が必要です。
そのため、建築コストが高くなります。具体的には、断熱材や防湿シート、気密テープなど、専用の資材が必要となります。また、これらの部材を正確に施工するための技術や手間も必要です。

これらの費用は、ハウスメーカーや工務店によって異なりますが、一般的には初期投資が高くなる傾向にあります。ただし、長期的には光熱費の節約やメンテナンスコストの削減によって、投資回収が可能です。したがって、初期投資が高くても、長期的な視点で考えることが重要です。特に北海道のような寒冷地では、冬季の暖房費が大幅に削減されるため、初期投資のコストパフォーマンスが高まります。

2. 室内の空気が乾燥しやすい

高気密高断熱住宅では、外気が遮断されるため、室内の空気が乾燥しやすくなります。特に冬場は、暖房の使用によってさらに乾燥が進み、乾燥肌やドライアイの原因となることがあります。

このような乾燥対策としては、加湿器の利用が有効です。また、観葉植物を置くことで、自然な加湿効果を得ることもできます。さらに、洗濯物を室内に干すことで、室内の湿度を上げることができます。ただし、加湿器を使用する際には、過度な湿度上昇による結露の発生を防ぐため、適切な湿度管理が必要です。

3. 内部結露のリスク

高気密高断熱住宅は、気密性が高いため、内部結露のリスクが高まることがあります。内部結露とは、壁内や床下に湿気が溜まり、結露が発生する現象です。これにより、カビの発生や建材の劣化が引き起こされることがあります。

内部結露を防ぐためには、適切な換気システムの導入が必要です。また、断熱材の施工においても、隙間がないように丁寧に作業を行うことが重要です。さらに、定期的な点検やメンテナンスを行うことで、内部結露のリスクを最小限に抑えることができます。

断熱性能を高める断熱方法

充填断熱(内断熱)

充填断熱は、建物の内部に断熱材を詰める方法です。外壁と室内の壁との間、天井や床下などに断熱材を詰めて、断熱性を高めます。
充填断熱のメリットは、コストが比較的安価であることと、内装工事と同時に施工できる点です。また、外壁を厚くする必要がないため、外壁周囲のスペースを有効に利用できます。

充填断熱のデメリットとしては、施工のやり方によっては気密性が低下し、内部結露のリスクが高まる可能性がある点が挙げられます。特に、断熱材の詰め方や隙間の処理が不十分だと、断熱効果が十分に発揮されません。したがって、職人の技術力が重要となります。

外断熱

外断熱は、建物の構造体の外側に断熱材を取り付ける方法です。建物全体を断熱材で包み込むことで、優れた気密性と断熱性を実現します。
外断熱のメリットは、内部結露のリスクが低く、建物全体の断熱効果が高いことです。また、構造体が温度変化の影響を受けにくくなるため、建物の耐久性が向上します。

外断熱のデメリットとしては、コストが高くなることと、外壁が厚くなるため、建物のデザインに影響を与える可能性がある点が挙げられます。また、施工には高い技術が必要であり、信頼できる施工業者を選ぶことが重要です。

高断熱住宅でよく聞く『付加断熱』とは?メリットとデメリット

付加断熱の概要

付加断熱とは、内断熱の家の断熱性のを高めるために、外側にも断熱材を貼る方法で、さらに高い断熱性能を実現しています。内断熱と付加断熱の両方を施すことで、熱の損失を最小限に抑え、エネルギー効率を大幅に向上させることができます。

ケイアイコーポレーションの家もこの内断熱+付加断熱の断熱方法を採用しています。

付加断熱のメリット

付加断熱の最大のメリットは、断熱性能がに向上することです。
これにより、冷暖房費の削減が期待でき、長期的なコストパフォーマンスが向上します。
外気の影響もより受けにくくなるため、室内の温度が均一に保たれやすく、快適な居住環境を提供します。特に寒冷地では、冬季の暖房効率が大幅に向上し、暖かく快適な室内環境が実現します。

付加断熱のデメリット

付加断熱のデメリットとしては、コストが高くなる点が挙げられます。内断熱に加え付加断熱も施工するため、材料費や工事費が増加します。また、施工に高い技術が必要であり、信頼できる職人がいる施工業者を選ぶことが重要です。

さらに、付加断熱を行うことで、壁の厚みが増し、建物のデザインや構造に影響を与えることがあります。特に、複雑な形状の建物では、施工が難しくなる場合があります。また、外壁材の選択肢が限られることもあるため、デザイン面での制約が生じることがあります。

付加断熱で使われる断熱材の一例⇒旭化成建材 ネオマフォーム(外部リンク)

バケネコきのこ(大)様ときのこ様

北海道での高気密高断熱住宅の特長

冬季の快適な室内環境

北海道の冬は非常に厳しい寒さが続きますが、高気密高断熱住宅なら、室内の暖かさをしっかりと保つことができます。外気の寒さが室内に影響しにくく、効率的な暖房が可能です。また、室内の温度差が少ないため、家全体が均一に暖かく、快適な環境が保たれます。

エネルギーコストの削減

寒冷地では暖房費が大きな負担となりますが、高気密高断熱住宅ならエネルギー効率が高いため、暖房費を大幅に削減することができます。北海道での冬季の暖房費が大幅に抑えられ、長期的なコスト削減が期待できます。

快適な夏の環境

最近の北海道は夏の厳しい暑さと高い湿度による熱中症が問題になる事が多くなりましたが、高気密高断熱住宅なら、室内の湿度や温度を一定に保つことができ、快適な環境を提供します。エアコンの効率が良く、涼しい環境を保ちながら、光熱費も抑えられます。

まとめ

高気密高断熱住宅は、快適な居住環境と省エネルギー性を提供する住宅です。
北海道のような厳しい冬が訪れる地域では、そのメリットが特に顕著に現れます。光熱費の節約やヒートショックのリスク軽減、防音効果など多くのメリットがありますが、建築費用の増加や室内の乾燥、内部結露のリスクなどのデメリットもあります。これらのメリットとデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、高気密高断熱住宅の快適な生活を実現することができます。

高気密高断熱住宅は、夏は30度を超える猛暑、冬は氷点下を下回る極寒が当たり前という厳しい気候の北海道で生活するためには、もはや必須の項目となっております。これから家を建てる方、リフォームを考えている方は、断熱性能・気密性能を高める技術を有したハウスメーカー・工務店にご相談されることをオススメします。

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